海の向こうからエンジンがやってきた!・その2

シンガポールからのエンジンオーバーホールのご依頼ですが、車体から降ろしたエンジンの輸出入が想像以上に大変であることから、依頼された方は、一度はオーバーホールを諦めていました。降ろしたエンジンを積み直すことを、覚悟されていたようです。

しかし急転直下、エンジンを輸出する段取りが付くこととなり、オーバーホールが可能となりました。詳しいことは分かりませんが、輸出入許可を持っており、オートバイの様々な物を輸出入している会社が名古屋にあり、そこが輸出入の手続きを代行してくれる手筈が整った、とのことです。

XJR1300エンジンの輸出入イメージ

そもそも私の輸出入のイメージは、この写真のようなものです。大きなコンテナ船で時間を掛けて運ばれる、といったイメージでした。しかし実際は、旅客機の腹の中(そう説明されました・・・)に入れて運ばれるようです。

つまり、“高くて早い”ということです。こんなイメージでしょうか。

XJR1300エンジンの輸出入イメージ


エンジン到着

3月の下旬、オーナー様から『3/24に航空便で日本に着く』との連絡がありました。日本国内での書類提出や面倒な手続きは、全て名古屋の『(株)IBS』という会社が代行してやってくれる、とのことです。今回、この会社が代行してくれる事になったおかげで、日本へのエンジン持ち込みやオーバーホールが可能になりました。

普段から二輪車の輸出入をされている会社ですので、手馴れた業務なのかもしれませんが、素人は手を出してはいけない領域のような気がしました。話を簡単に聞くだけでも、めまいがしてきそうなほどです。オーバーホール完成後は、お礼の意味も込めて、名古屋のIBS様までエンジンをお届けしようと思います。


XJR1300エンジンが、シンガポールからやってきた!

混載便のトラックが運んできましたが、一人ではどうにもならないほど重いエンジンなのですが、運転手の方一人で、しかもユニック車でもありません。何も聞いていませんでしたが、いったいどうやって、どこにエンジンを降ろすつもりだったのでしょうか・・・。

まあ、だから運賃も安いのだと想像できますが、降ろせないことには何も始まりません。そんな様子を見ていた向かいの運送屋の社長さんが、ものの1分もしないうちに、フォークリフトに乗ってやってきてくれました。さすがです!普段、缶コーヒーをご馳走していることが、役に立ちました♪

XJR1300エンジンが、シンガポールからやってきた!

木枠のフタを開けると、中はこのような状態です。飛行機に積まれ、フォークリフトで何度も動かされるのですから、もう少しシッカリとした梱包かと思っていましたが、はっきり言って、雑です。木枠の中に入れて、不要になった発泡スチロールを横に置いた、といった程度です。何も固定されていません。グラグラ動きます。

でも、これでちゃんと神奈川の片田舎に届いた訳ですから、良しとしましょう!

XJR1300エンジンが、シンガポールからやってきた!

道路上でこんな事をしているのですから、人が集まってきます。まあ、田舎なので許されることなのでしょうが・・・。人がまだ居るうちに、木枠からエンジンを出して、台車に乗せることにしました。

みんな、缶コーヒーおごるから、頼むよ~♪

で、30秒後には、無事に台車に乗せることができました。これで、一人でも運べます。台車から降ろす時は、もちろん運送屋さんに依頼します。缶コーヒーで♪