カムシャフトの発注をしました。

WEBCAM社製カムシャフト
WEBCAM社製カムシャフト

以前のブログに、ヨシムラ製カムシャフトの製作は潔く諦める旨、ご連絡させて頂きました。詳細については、下記の記事をご覧頂ければと思います。

4サイクルエンジンの性格を変えるには、カムシャフトの変更が一番効果があります。そんな話は昔から言われていますが、XJR1300エンジンをいろいろとチューニングしてみて、自分で実際に走らせてみて、そのことは個人的にも実感しています。

ヤマハFJ1100
ヤマハFJ1100

XJR1300は、今から40年も前に設計された「FJ1100」がベースになっています。そんな古い設計の空冷エンジンですから、現行車両のように「10,000rpm」以上を常用しようとは、まず考えられませんし、非常に難しいことになります。

そもそも1,300cc近くもあるエンジンですから、トルクはあります。5速ミッションにトルクフルなエンジンですから、ツーリング等では「5,000rpm」も回せば、十分に速く走ることができます。

とはいえ、高回転まで回さなくてもドカン!とトルクが出ているエンジンが、個人的には好みです。チューニングと言われるような、高出力を出す為のエンジン改造は、もう25年近くも、いろいろとやってきましたが、現在のストリート用XJR1300は、低速域からトルクフルなエンジンに仕上がっています。

各パーツの軽量化や高圧縮化なども、いろいろとやってきました。様々なカムシャフトも使ってきました。そんな経験の中で、中低速からドカン!とトルクが出ているエンジンを作るには、やはりカムシャフトの変更が必要だと考えています。幾つものエンジン製作の中から、それは実感しています。

たとえば、カムシャフトは純正のままでSOHC製ピストンを組み込んだ場合、圧縮も高くなりピストンも軽量ですので、トルクもパワーも1ランク上になります。軽く回るのに、パワーも上乗せされた感じです。開けると、非常にパワフルに加速します。6,000回転以上の領域は、ストリートでは味わうことに危険を感じるほどです。

しかし、私の好む「ドカンッ!」という図太いトルクは、感じることは出来ません。いろいろな仕様のエンジンを作り、走らせてきましたが、その「ドカンッ!」を味わうには、どうやってもカムシャフトの変更が必要不可欠なのです。

ただし、以前にヨシムラから発売されていた「ST-1」と言われるカムシャフトは、リフト量も対して大きくはなっておらず、信号発信の際も気を遣う必要がないほど、大人しいプロフィールです。間違っても、「ドカンッ!」というパワーは、感じることは出来ません。中速域あたりで少し元気よく回るエンジン、といった変化でしょうか。

もう少しリフト量の高いカムシャフトが欲しいところですが、ヨシムラ製カムシャフトは、製作を諦めるしかない状況です。そこで、何度か実際に製作し、使ったことのある『WEBCAM』社に、カムシャフトの加工を、再度依頼することにしました。

『WEBCAM』社製のカムシャフトを使って、私のストリート用車両と同様の「ドカンッ!」パワーを感じることが出来るエンジンは、作ったことがあります。私が使っている「ミハラ製」に似たパワー感です。

もちろんそれはカムシャフトだけではなく、圧縮比も大きく影響していますが、ヨシムラカムの再販も絶望的な今、『WEBCAM』社製カムを頼むしか、方法はありません。

WEBCAM社製カムシャフト
WEBCAM社製カムシャフト

多くのパーツがカタログ落ちしています。『WEBCAM』社製カムシャフトも、以前に取り扱っていたショップのカタログから、いつの間にか消えてしまいました。しかしそんな時にも、頼れる友人がおります。

早速、その友人のところに、ベースとなるXJR1300用カムシャフトを数セットと、他に加工して欲しいパーツを持ち込みました。一昨年はコロナの影響もあり、完成まで1年半も掛かりましたが、さすがに現在では、そこまでの時間は掛からないと思います。

『WEBCAM』社製カムシャフトは、ベースのカムシャフトに肉盛りして製作されますが、完成後、カムシャフトだけの販売はする予定はありません。当ガレージで製作するチューニングエンジンに使用する目的で発注したものです。

『WEBCAM』社製カムシャフトを売ってください♪
このようなお問い合わせには、お応えできませんこと、予めご了承ください。

『WEBCAM』社製カムシャフトを使った、「ドカンッ!」パワーのチューニングエンジンを作ってください!!!
このようなお問い合わせは、もちろん大歓迎です。

ポート加工されたXJR1300のシリンダーヘッド
ポート加工されたXJR1300のシリンダーヘッド

ただし製作数は、3セット程度です。その中から1セットは、個人的に使用します。つまり、販売できるカムシャフトは、2セット程度かと思います。

完成時期はまだ未定ですが、興味のある方がいらっしゃいましたら、お早めにお問い合わせをお願いします。余分はありません。


XJR1300のキャブレター車であれば、既に生産から15~20年程度は経過しています。XJR1200であれば、それ以上です。つまり、立派な旧車ということです。

エンジン関係のパーツは、既に幾つかは販売終了になっています。つまり、もう新品では購入できません。他メーカーでは、すでに酷い状況になっています。ヤマハがいつ同じ状況になっても、不思議ではありません。

このような状況は、私たちエンドユーザーには、止めることは出来ません。出来ることは、一刻も早く、新品パーツが少しでも数多く入手できるうちにオ-バーホールし、リフレッシュすることくらいです。

これから少しでも長く安心して乗るためには、エンジンをオーバーホールすることが最良の方法です。メーカーから部品が出ている今であれば、それが可能です。

ヤマハXJR1300のことであれば、どのようなお悩みやお問い合わせでも構いません。まずはお気軽にご相談ください。XJR1300のスペシャリストが、お一人お一人に親身になってご回答いたします。

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