微調整や初期トラブル

今回は、新たにレーサーを1台造りましたが、なかなか予定通りには進まないものです。ある程度は予想していましたが、時間が足りず、流石にちょっとだけ心配にもなりました。

シェイクダウン

なんとか走れる状態になったのは、もうすぐGWが始まるという、4月の後半でした。本当に、『とりあえず・・・』という状態です。ちゃんと走れるかの確認と、エンジンの慣らしが目的で、筑波サーキットに行きました。

この写真、よく見ると、まだタコメーターも付いていません。ガソリンタンクも、ガレージに保管してあった古い物です。中がサビていないので、慣らし用に付けました。


オイルクーラー

油冷GSX-R用オイルクーラー

オイルクーラーは、出来れば大きな物を装着したいのですが、巷で良く見かける社外品は、全然大きくはありません。油温を大幅に下げる効果も、全く期待できそうにありません。見た目だけの効果だと思っています。

昔のレーサーに使っていたラウンドタイプは、今のストリート用にそのまま使用しています。大きくてステーも出来ていますので、使い勝手は良いですが、代わりがありませんので、それを外す訳にはいきません。どうしたものか思案していたところ、この大きなオイルクーラーが、たまたま売りに出ていました。もちろん、即決です。

昔のスズキ車両の細かな違いは、詳しくは知りません。このストレートタイプのオイルクーラーは、何年式のどの車種のものなのか、分かりません。でも、どう見ても大きいです。巨大です。今まで見たどのタイプよりも、間違いなく大きいです。たまたま入手できたものですが、縁があったということで、大事に使わせて頂こうと思います。

溶接の上手な方に、ステーを作って頂いたのですが、時間がありませんでしたので、エンジンも載せていない状態での位置合わせとなりました。ですから、当然ですがマフラーや他のパーツとのクリアランスも、正確に出せた状態ではありませんでした。

で、エンジンとマフラーまで取り付けた車両に、実際に装着してみると、位置がよろしくありません。マフラーだけでなく、ハンドルを切った時のアンダーブラケットとのクリアランスも、気にしなければなりません。現状では、少し当たっています。ハンドルの切れ角はとても狭くしているのですが、それでも当たります。

エキパイとのクリアランスを気にして、取り付け位置を前に出すと、サスペンションが沈んだ時にタイヤと干渉しそうです。かといって、もう少し後ろに取り付けると、マフラーと干渉します。つまり、前後にも上下にも、全く余裕がありません。せっかく溶接して製作いただいたアルミステーですが、そのような事なので使えなくなりました。

ガレージの隅に、手頃なアルミ板がありましたので、それを切り出して、自作開始です。もちろん、溶接なんて出来ません。アルミ板を切って、穴を開けて、削って、なんとか作ってみました。最後は、2ミリ動かしたいために、量販店まで出かけて、アルミのカラーを購入し、何とか完成です。

我ながら、絶妙な位置に取り付け出来ました。見栄えは悪いですが、なんとか使えそうです。


タコメーター

自慢する訳ではありませんが、私は電気が苦手です。苦手意識があるからなのか、どうにも自分でイジる気がしません。そんな事ではダメだ、とは思うのですが、なぜか近くには電気に詳しい方がおります。チームの後輩君で、なんと電気屋さんです。テイストには、怪しいFZ系の車両で走っています。

その後輩君に、メインハーネスを作ってもらいました。純正の太いハーネスが、スッキリした太さになって、余分なカプラーは一つもありません。さすが、電気屋さんです♪

製作したメーターステー

これは、製作して頂いたメーターステーです。ゼッケンステーも兼ねています。配線は非常にスッキリしており、油温計とタコメーターの配線だけが、このステーまで来ています。

取り付けるタコメーターですが、保管箱から見つけた古~い新品は、どうやら昔のTZ用キットパーツでした。回転数が、2ストローク用では異なりますので、残念ながら使えません。他にも2つ出てきましたが、動きません。困っていると、電気屋さんの後輩君が、一つ持ってきてくれました。

RSカタクラ製FZR750

その後輩君が今回乗った車両が、こちらです。ちょっと怪しい匂いもします。こんなスイングアーム、いったいどこから拾ってきたのでしょうか。

配線チェック

話はタコメーターに戻りますが、4個のタコメーターが手元にあるのですが、正確に動いてくれるメーターがありません。タコメーターで苦戦している時に、エンジンをオーバーホールさせて頂いたお客様が、遊びに来てくれました。

なんと、彼も電気関係の仕事をされているようで、こんな見たことも無い装置を使って、配線をいろいろと調べてくれました。

その結果、タコメーターが作動しない原因が分かりました。後輩君が作ってくれたハーネスは、全く問題ありません。問題だったのは、私が行った作業でした。タコメーターとハーネスを、繋ぎ違えていただけでした。私の接続の問題でした。これだから素人はダメだなぁ~、そんな声が聞こえてきそうです。はい、申し訳ございません。皆さん、電気系のことは、これからも宜しくお願いしますね。

出来上がったメーターパネル

タコメーターと油温計、そしてラップタイマーが、メーターステーに取り付けられました。とりあえず付けただけなので、位置的にはちょっとばかり頂けないところもありますが、まずはこれで良し!としておきましょう。動作チェックも行いました。慣らしの時には、タコメーターもありませんでしたが、これで回転数の確認が出来るようになりました。

油温計で、思ったよりもオイルクーラーが良い仕事をすることも、確認出来ました。ラジエターの様に、場合によってはガムテープで油温を下げることも、もしかしたら必要かもしれません。


Rホイールのフィッティング確認

砕けたRホイール用のカラー

シェイクダウンの慣らし時に、Rホイールのカラーが砕けてしまいましたが、ベアリングを交換し、カラーを製作し直し、原因を確認したうえで対策を施しましたので、きっと大丈夫なはずです。でもやはり、実走しての確認が必要です。

Rホイールのフィッティング

走行の度に外して、ベアリングやカラーのチェックを行いましたが、問題はありません。これでようやく、安心して走行できるようになりました。

実際には、レースの週の二日しか、まともに走行出来ませんでしたが、その中で、様々な問題点が分かってきました。時間がありませんので、今回は出来ることをしてレースに望みましたが、レース終了後には、幾つかの対策をしようと考えています。

『無事に完走する♪』

この目標はクリアできましたので、残り少ないレース人生ですが、ほんの少しでも進歩出来るように、出来る対策をしてまた走りたいな、と思っています。


XJR1300のキャブレター車であれば、既に生産から15~20年程度は経過しています。XJR1200であれば、それ以上です。つまり、立派な旧車ということです。

エンジン関係のパーツは、既に幾つかは販売終了になっています。つまり、もう新品では購入できません。他メーカーでは、すでに酷い状況になっています。ヤマハがいつ同じ状況になっても、不思議ではありません。

このような状況は、私たちエンドユーザーには、止めることは出来ません。出来ることは、一刻も早く、新品パーツが少しでも数多く入手できるうちにオ-バーホールし、リフレッシュすることくらいです。

これから少しでも長く安心して乗るためには、エンジンをオーバーホールすることが最良の方法です。メーカーから部品が出ている今であれば、それが可能です。

ヤマハXJR1300のことであれば、どのようなお悩みやお問い合わせでも構いません。まずはお気軽にご相談ください。XJR1300のスペシャリストが、お一人お一人に親身になってご回答いたします。

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