レーサーの修理

2021年秋のテイストオブ筑波

昨年11月のレース時に、予選でいきなりエンジンがストップし、その後、コーションランプが消えずに走行不能になった鉄フレームレーサーですが、まだ直った訳ではありません。いつでも走れるように、キチンと直しておく必要があります。こんな状態で保管していては、車両を造って頂いた方々に示しがつきません。

という事で、新年早々、後輩君の店で診断機を使いながら修理してみよう、ということになりました。

レース時の様子は、以下のページに記載してあります。


診断機での結果

筑波での予選終了後、友人が持ち運びの出来る診断機を、どこからか借りてきてくれました。カプラを接続していろいろと確認してみると、どうやらスロットルポジションセンサー辺りが怪しい、ということまで分かりましたが、交換できる部品もなく、当日に出来たのはそこまででした。

今回、後輩君のお店に車両を持ち込みましたが、まず行ったのが、古そうな大きめのパソコンと接続し、表示された画面を確認することでした。ヤマハの診断システムがインストールされているPCだそうです。以前から置いてあったという事ですが、興味が無かったからか、全くその存在に気がつきませんでした。

今回、初めてこのような診断機を使ってみましたが、様々なシステムや制御が満載の現行車両のチェック作業では、必要なアイテムだと感じました。とにかく非常に役立ったのです。

診断結果の表示画面

診断結果の表示画面

これが、当初の診断結果の表示画面です。「吸気圧、もしくは大気圧センサーあたりが怪しいですよ。」と伝えてくれています。

パーツのチェック

後輩君のお店のバイト君が、マニュアルを眺めながら、あれこれと考えてくれています。しかし、交換できるパーツを潤沢に保有している訳ではありません。できることは限られています。

エンジンは掛かっても力なく回るだけだったり、始動すらしなかったりと、症状は様々ですが、いずれにしてもエラーランプは消えることはありません。とても走行できる状態ではありません。レースの時と変わりません。

インダクションボックスとインジェクションユニット

もっといろいろやってみましょう!ということで、ボックスの蓋を取り外します。インジェクションユニットは、交換できる予備パーツがありますので、チェックしながらあれこれとやっていきます。

そして格闘すること僅か40分、こんな画面表示になりました。

 診断結果の表示画面

「過去故障」という表示になりました。つまり、故障は過去に起きたもの、ということです。どうやらエラーは解消されたようです。メーターユニットのエラーランプも消えています。エンジンは元気よく回るようになりました。

とはいえ、やはり実際に走行してテストする必要があります。しかし走行するにはまだ寒すぎます。もう少し暖かくなってからにしましょう。

この後輩君、今までに何度、私を怒らせたか分かりません。いろいろな事も教えてきました。エンジンも作ってあげました。昔はよく転ぶので、クラッシャーというあだ名が付いたほど、筑波でも公道でも転んでいました。危なくて真後ろを走ることも出来ないヤツでした。

そんな後輩君ですが、初めて頼りになる男に見えてきたから不思議です。車検でも構造変更でも、彼に頼めば大抵のことは出来ます。私の街乗りオートバイの車検は、全て彼が担当しています。お客様の車両の車検や構造変更も、彼に依頼しています。

今後はさらに、トラブルの起きた現行R1レーサーも、直せるに違いありません。

これからも、宜しく頼むね♪

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