タンデムで1泊ツーリング

正確に数えたことはありませんが、私は30年以上、西伊豆のある温泉街に通っています。海はキレイで景色も良く、宿の食事も美味しいからです。初めて訪れた時から、大のお気に入りになりました。

遠い記憶を辿ると、初めて行ったのは、今でも一緒に行く海のおじさんたちとのツーリングだった気がします。その後、子供達が小さかったころは、夏になると毎年のようにキャンプに行っていました。キレイな海で毎日遊び、水中メガネで様々な魚を見たり、潜ってサザエを採ったりしながら、楽しく過ごしたものです。もちろん、今でも通っている民宿に時々は泊まり、美味しい食事も味わいました。

私がルート決めや宿泊予約をするようなツーリングでは、他の団体とも何度も行きました。昔、テイストの「HERCULS」というクラスが「F-ZERO」と言われていた頃、当時のメンバーと一緒に来たこともありました。以前のブログでご紹介した写真がその時のものです。

テイストメンバーとのツーリング

某メーカーのファクトリーの監督さんや、ヤマルーブの元監督さんだった方々も含めた、某二輪メーカーの関係者とのツーリングも、「高野、お前が企画してくれ!」という鶴の一声で私が手配し、この街に来たことがありました。もちろん、昔からの仲間と行く『恒例で高齢のツーリング』も、毎年この街に来ています。

そんな時、決まって食事の時に出てくる『船の写真』を、まるで嫌がらせのように妻に送っていました。

舟盛り

『写真だけじゃなくて、アタシも舟盛りを食べたい!』

はい、おっしゃる通りでございます♪
では、お連れいたしましょう!

ということで、タンデムツーリングに使い勝手が良さそう!という理由を付けて購入した、FZS1000で行くことにしました。


ツーリングに出発

FZS1000タンデム仕様

購入時に付いていた、皆が欲しがる「原田消音器」のサイレンサーですが、タンデムステップが上手く取り付けできません。ガレージの中を探すと、幾つかサイレンサーがありました。そのうちの一つに交換したうえで、タンデムステップを取り付けました。これでタンデムできます。

高速道路を使って沼津まで行くことも考えましたが、それではあっという間に着いてしまいます。まだ早い時間ですし、急ぐ必要もありません。ということで、結局いつものツーリングルートで行くことにしました。

山中湖と富士山

道志道で山中湖まで行き、三国峠に向かう山道からの眺めです。カメラを構えた方々が沢山いるポイントを過ぎたあたりで、振り返って後ろの景色を見てみました。素晴らしい眺めです。

富士山は、小さな頃から身近な存在でしたが、こうして見ると、最高にカッコ良い山だと思えます。キレイな富士山が見えるだけで、なんだか得したような気分になります。

その後、富士スピードウェイの入口前から国道246号線に出て御殿場まで行き、箱根に向かいました。久しぶりの箱根ですが、有料道路を走ったためか道は空いており、楽しい走りができました。

箱根スカイラインの料金所にて

御殿場から芦ノ湖を左手に見て走る有料道路は、たまにしか走りませんが、眺めも良くて空いており、お気に入りの山道です。ただ、料金所が2箇所あるのだけは、面倒くさくて好きになれません。

今まで考えたこともありませんでしたが、料金所でよく見ると、道路名が違うのですね。「箱根スカイライン」と「芦ノ湖スカイライン」、繋がっているだけで、別の有料道路という訳です。何度となく走ってきましたが、こんな事を今さらながらに知りました。いい年ですが、また一つ勉強になりました。


贅沢なお刺身

沼津港で昼食を食べ、そのまま海沿いに走ります。途中に峠道もあり、結構お気に入りの道です。この道も、何度オートバイで走ったでしょうか。

戸田港を見下ろす

こんな景色を見ながら時折休憩し、海沿いをひたすら走れば、目的地の街に着きます。その温泉街で宿泊する宿は、2軒に決めています。

昔、ツーリングの際に予約が遅くなって別の宿に泊まったことが何度かありましたが、もう他の宿には絶対に泊まりません。そう思わせるほど、私のお気に入りの2軒は、間違いなく特別な宿だと思えます。特別料金を払わなくても、いつも舟盛りが出てきます。帰る頃には、間違いなく太っています。それくらい、食事が豪華なのです。

今回は二人でしたので、流石に船は出てきませんでしたが、このようなお刺身が並べられました。写真でしか見たことのなかった妻も、大喜びです。

新鮮な鯛やアワビやサザエ

伊勢海老も!

これだけ食べることが出来れば、大満足です!いつも質素な食事しかしていませんので、残さずに全て食べきることが出来ました。これで、「私は写真しか知らない。」と怒られることも、もうありません。


快調なFZS1000

『お前の乗るレーサーほど速くはないぞ!』

購入時、社長にそう言われていましたが、そんな事は分かっています。そこまでの期待もしていません。良い部品は付いていますし、タイヤも減っていません。キャブレターも変更されています。必要にして十分な車両です。

でも・・・
やはり思ったよりは遅い気がしました。後ろに乗っている妻が、次のように申しておりました。

「XJRは速くて、落ちないように乗らなくちゃいけないから、足も踏ん張って疲れるけれど、このオートバイは、出だしがそこまで速くないから、楽チンだよ♪」

あぁ、そうですか・・・(汗)。

早朝の富士山

翌朝の海からの眺めです。富士山の雪は海側はまだ少ないですが、ちゃんと顔を出してくれました。この景色を見て、どこだか分かる方もいらっしゃるのでしょうね。でも、正解してもご褒美は、残念ながら何もありません。

午前10時のコーヒータイム

そして10時頃には、これまたお決りの、牧場でのコーヒータイムです。夏でも冬でもアイス付きセットです。天気も良く、遠くまで景色を眺めることができました。

帰りは、
『高速道路を走ってみたい♪』
との有難いお言葉を頂きましたので、小田原厚木道路からそのまま圏央道に乗り、最寄りのインターチェンジまで高速で帰りました。

景色も良く、ずっと楽しく走れました。日頃は家事をしてくれる妻が喜んでくれましたので、行った甲斐があったというものです。もちろん、一人で走るよりも気は使いますし、後ろに50キロの重りがある訳ですから、思うように走れないこともあります。でも妻の弾けるような笑顔で、全て吹き飛びます。

タンデムの遠出も、たまにはいいものですね。