2020年度、SOHCピストン製作募集

SOHC製ピストンの製作募集を開始します!

XJR1300用SOHC製スペシャルピストン

過去に2回製作したSOHC製スペシャルピストンですが、昨年は諸事情により製作しませんでした。

先日、SOHCに遊びに寄らせていただいた際、渡辺さんから『またピストン、作る?』と提案されました。自分用のエンジンに組み込むつもりだった最後のお宝ピストンも、お客様にお譲りして、もうありません。

昨年から、「次に製作する際は注文したい!」とおっしゃっている方もおります。ですから、本年はまた製作しようと考えています。

XJR1300用SOHC製スペシャルピストン

SOHC製スペシャルピストンがどのようなピストンなのか、まだ知らない方は、以前の記事を参考にしてみて下さい。


実際の走りは・・・?

今までに、数台のXJR1300にSOHC製ピストンを組み込んできました。当然ですが、組み込み後の試乗もしています。

その感想ですが、トルク感は増すのに非常に軽く回り、パワフルなエンジンになった、という印象です。ただ、オーバーオール直後の慣らし運転状態ですので、高回転まで回すことはできません。しかしそれでも、十分に軽量ピストンの与える恩恵は、感じ取ることができます。

今までに、何機もの高圧縮チューンドエンジンを作り、実際に乗ってきましたが、そのどれもと違う加速感です。『ピストンが軽いと、こんなに軽くエンジンが回るんだ!』と、SOHC製ピストンを組んだ車両に乗るたびに、そう感じています。

前回のブログでも書きましたが、SOHC製ピストンを組み、ヘッドのポート研磨をしたお客様の車両が、『150ps』出ていました。カムシャフトはSTDです。クランクにも手を入れていません。

また、友人のレース車両は、『165ps』出ているそうです。エンジンの仕様やキャブセット、点火系の仕様など、ほぼ私の街乗り仕様と変わりません。以前のワイセコピストンと交換しただけで、馬力も上がり、ストレートも速くなったそうです。そして筑波サーキットを、今では59秒台で走ります。


これがSOHC製スペシャルピストンです。

XJR1300用SOHC製スペシャルピストン

左側はピストントップの削り量を多くして、圧縮比を少し落としたタイプです。

社外ピストンの多くがノーマルピストンとほぼ同じ重量なのに対し、SOHC製ピストンは15%も軽量に作られています。

STDピストン
254.6g
SOHC製ピストン
215.2g

XJR1300用SOHC製スペシャルピストン

ピストンの裏側です。左側と真ん中は、市販されているあるメーカーのピストンで、右側がSOHC製です。肉の落とし方、形状、スカート部の幅などからも、加工技術と徹底した軽量ぶりが伺えます。


ピストンの詳細

鍛造
79mm
圧縮比
11.5:1 or 12.0:1(選択可能)
重さ(単体)
215g(前回制作時)
ピストンリング
純正品を使用
ヘッドガスケット
純正品を使用
シリンダー
純正品を使用

注意
圧縮比の異なる2タイプを制作します。どちらかを選択ください。
ストリートユースの方は、『11.5:1』をお勧めします。

11.5:1
ストリート用
12.0:1
レース用


キット内容

ピストン
鍛造79mm×4ヶ
ピストンピン
専用品×4ヶ
サークリップ
専用品×8ヶ
販売価格
162,000円(税別)

※ 前回の制作時から、材料費の高騰などの理由により、若干ですが値上げさせて頂きました。ご了承ください。

※ ピストンリングとヘッドガスケットは、XJR1300用ヤマハ純正品を使用する設定です。各自でご用意をお願いいたします。

※ シリンダーが摩耗している場合は、新品に交換することをお勧めします。


ご予約について

予約受付開始
2020年2月1日~
発注予定日
未定
納期予定
未定

発注は、最低でも5セットの注文が集まってからになりますので、ご予約頂いても納期のお約束は出来ません。その点はご理解頂ければと思います。

現在の予想では、おそらく夏頃の製作になりそうです。

SOHC製ピストンは、あくまでオーダーメイド品であり、SOHCエンジニアリングの商品ラインナップに載るものではありません。基本的には、『ガレージXJRのオリジナル商品』の扱いになります。

発注は、ガレージXJRが取りまとめて行う形となります。詳細についてのお問合せ等は、当ガレージまでメールにてお願いいたします。


ご予約方法と今後の流れ

まずは申し込みフォームより、ピストン製作の意思表示をお願いいたします。折り返し当ガレージより、詳細なメールをお送りします。

5セットの申込みがあった時点で、お申込みされた方に当ガレージより再度、確認のご連絡をいたします。その際に、申し込まれるかどうかの最終判断をお願いします。

なお、発注時に『申込み金50,000円』のご入金をお願いいたします。
これは、安易なキャンセルを防ぐ目的ですので、どうぞご理解をお願いいたします。

キャンセルがあった場合、当ガレージが費用を負担して在庫することになります。それは当ガレージにとっては大きな負担であり、在庫をする事も本意ではありません。

オートバイを愛する者、XJRを愛する人に、安易にキャンセルするような方はいないと信じていますが、全てを当ガレージの負担で依頼することは出来ません。どうかその点は、ご理解とご了承をお願いいたします。

お預りした申込み金は、ピストン発注の申込み金としてSOHCエンジニアリングに支払います。従いまして、ピストンが出来上がった後に、残金のお支払いとなります。

残金のお支払いを確認後、ピストンを当ガレージより発送いたします。(SOHCではなく、当ガレージからの発送です。)


組み込みについて

今回ピストンをご注文頂いた方は、基本的にはご自身の責任で組み込んで頂くことが前提となります。SOHCエンジニアリングでは、組み込み作業はいたしません。

SOHCピストンを組み込みますと、高圧縮エンジンになります。当然ですが、STDエンジンと比較した場合、点火系やキャブレターセッティングが、より重要になります。ショップにて組み込む場合は、チューニングエンジンを良く理解しているショップを、ご自身の責任にてお選びください。

ご希望がありましたら、当ガレージでピストンの組み込みをお受けいたします。

オーバーホールやチューニングも含め、ご相談に応じますので、ご希望の方はお気軽にご相談ください。

注意事項

あくまでも受注生産となりますので、注文数以上は造りません。ですから、後から欲しくなった、という方へのご対応はできません。ご了承ください。

5セットの申込みが集まった時点で製作依頼をします。従いまして、納期の確約はできませんこと、予めご了承ください。

発注時に、5万円の申込み金をお願いします。安易な気持ちでの発注やキャンセルを防ぐためですので、どうぞご理解ください。

発注は、ガレージXJRが取りまとめて行いますので、ご不明点やご質問は、SOHCではなく当ガレージまでお願いいたします。

エンジンへの組み込みは、ご自身の責任にてお願いいたします。(SOHCでは行っておりません。)当ガレージで組み込む事も可能ですので、お気軽にお問合せください。

前回制作時のデータ、実際の組込み時のデータ等により、多少の改良や変更がある場合があります。予めご了承ください。


今年の受注分に対しての特典

SOHC製スペシャルピストンは、XJR1300のキャブレター車を対象に製作します。インジェクション車では、セッティングが困難になるからです。

特に点火系とキャブレターのセッティングは、シビアになります。セッティングを間違えると、最悪の場合はピストン溶解にまでつながる恐れもあります。

しかしセッティングを煮詰めた車両では、他では味わうことの出来ないパワー感やトルク感、ピックアップの良さなどを体感できます。それはレースでも実証済みです。

『テイストオブ・ツクバ』という鉄フレームの旧車レースで、SOHC製スペシャルピストンを組み込んだXJR1300が、『59秒台』という、素晴らしいタイムを出しています。

筑波サーキットを59秒台で走るXJR1300

彼とは30年来の友人ですが、XJR1300に関しては、エンジンのパーツ選択や仕様など、今までに多くのアドバイスをしてきました。SOHC製ピストンを組み込む際には、キャブレターや点火系のセッティングもアドバイスしました。その結果、『59秒台』を出すようになりました。

最近は、レースで遊んでくれなくなりましたので、彼へのアドバイスはもう止めておきます…。

今回、SOHC製スペシャルピストンをご購入頂き、当ガレージにて組み込みまでご依頼下さる方には、一番重要な『キャブレターと点火系のセッティング』まで、責任を持って行いたいと考えています。

他店でチューニングされたXJR1300では味わうことのできないトルク感・パワー感・ピックアップの良さを、あなたのXJR1300で味わうことができます。

また、セッティングが不適切な場合に発生しやすいデトネーションや、それによるピストン溶解も、未然に防ぐ事ができますので、安心してお乗り頂けます。


お問合せはお気軽に

XJR1300用のSOHC製スペシャルピストンにご興味のある方、是非入手したいと思われた方は、まずはお気軽にお問合せください。

一般に市販されている社外ピストンでは実現できないこと、それがピストンの大幅な軽量化です。

鍛造・高圧縮でありながら、15%もの軽量化を実現しているピストンを私は知りません。しかしSOHCエンジニアリングに依頼することにより、15%軽量化されたスペシャルピストンを入手することが可能になります。

幾つかのピストンを比較した内容がこちらです。
 ⇒ ピストン比較

前回も製作後に『欲しい!』という問合せが幾つもあったことを考えれば、今すぐに組むことをお考えの方だけでなく、近い将来オーバーホールの際に組みたい、とお考えの方も、入手されておくことをお勧めします。