クラッチマスターとキャブレターとタイヤ交換

まだ寒い時期に、『今年はたくさんオートバイに乗ろう!』と思い、乗りたくなる前に、いろいろと整備・パーツ交換をしました。

暖かくなれば、皆さんと同じようにオートバイに乗りたくなります。乗りたくなってから整備するのでは、すぐに乗ることが出来ません。ですから、まだ寒い時期に整備して、必要なパーツも交換しておけば、乗りたくなった時に、いつでも乗ることが出来ます。

ということで、整備開始です。


オイル交換

まずはオイル交換です。

もしかしたら、昨年は1回も変えていなかった気がします。走行距離は大したことはありませんでしたが、最後に換えたのはいつだったのか・・・、思い出せません(汗)。こんな事ではいけません。

冬の間、一度もエンジンを掛けていませんでしたので、オイル交換をする前にエンジンを掛けて、少しエンジンを温めながらオイルを循環させましょう。

しかしエンジンを掛ける前に、もう一つやっておかなければならない事があります。バッテリーの充電です。

私のXJR1200改は圧縮比が高いので、バッテリーが弱くなると、エンジンを始動することが出来ません。しばらくエンジンを掛けていないと、大抵はエンジンが掛かる前にバッテリーが上がります。ですから、「もしかしたら掛かるかな・・・?」と淡い期待を持ってセルボタンを押しても、多くの場合は裏切られる結果となります。ですから始めからバッテリーを充電した方が、ずっと早いのです。

高圧縮比だと、負荷が大きい為でしょうか、バッテリーの寿命も短いです。長くても3年です。これは仕方ないと諦めています。高圧縮エンジンでトルクフルな加速感を味わうための、いわば授業料といったところでしょうか。

さて、バッテリーを充電してエンジンを始動させたら、少し冷やすために休憩します。

オイルを抜くと、結構汚れていました。やはり、こんな事ではいけません。お客様には、オイル管理は重要だと日頃から話をしていますが、当の本人がこのような有様では、示しが付きません。

実は今までは、公道用にも高価なオイルを使っていました。こちらです。

ワコーズオイル WR-S

ワコーズの「WR-S」というオイルで、レースでもこのオイルを長年使っています。このレースでも使っている「WR-S」を、公道用のXJR1300にも使っていました。でも、さすがにちょっと贅沢過ぎます。

そこで最近は、もっぱらこれを使っています。

ワコーズオイル PRO-STAGE

シフトタッチも良好で、何の不具合もありません。レッドゾーンまで回すこともなく、ほとんどは5,000回転以下での走行ですから、こちらで十分でしょう。


クラッチマスター交換

クラッチマスターは、ずっと悩みの種でした。いろいろな問題があり、街乗りマシンには純正を使っていましたが、作動性が今ひとつで、しかも重くて、なんとかしたいとずっと考えていたパーツでした。

詳しくは、こちらに記載しています。

ピストン径が大きいマスターを探していた時に見つけたものです。面白そうだと思い、昨年末に購入しました。ドイツ製のようですが、メーカー名は初めて聞く、私の知らないメーカーでした。

まあクラッチですので、何か起きてもブレーキのような重大なトラブルにはならないだろうと思い、テストしてみる事にしました。

ピストン径22ミリのクラッチマスター

装着画像です。見た目は、なかなかグッド!な感じです。ピストン径が22ミリありますので、クラッチの切れが悪い、という悩みからは解放されるでしょう。

しかし、握ってみると、これが思いのほか重い!数人の方に実際に握ってもらいましたが、全員が「重い!」と口を揃えて言っていました。

でも、せっかく交換したのですから、このまま実際に走ってみようと思っています。使い心地がどうなのか、実際に走って検証しませんと、購入した意味もありませんから。

まあ、走り続ける分には問題はなさそうですが、街中の渋滞がちょっと怖いです。


キャブレターをTMR41に交換

キャブレターは、ちょっとした訳があって、「ヨシムラTMR-MJN・TPS無し」を使っていましたが、昨年秋のツーリングで調子が悪くなり、取り外してオーバーホールしました。

細かなパーツも交換し、調子良くなったはずですが、取り付けないまま冬が終わりました。

そろそろ取り付けようと思っていましたが、そんな時に持ち込まれたお客様のマシン、不調の原因がキャブレターのようです。

オーバーホールした1300エンジンに積み替え、しばらくは調子良く走っていました。一緒にツーリングに行った際、車両を交換して乗りましたが、圧縮を上げた効果もあり、トルクがあって調子良かったものです。

その後、調子を崩し、考えられる事をいろいろとやって、一時は調子も戻したのですが、どうやらまた不調がぶり返したようです。もう考えられる原因は、キャブレターくらいしかありません。

しかしキャブレターは、私の不得意とするFCRです。オーバーホールは何度もしましたが、調子が良くなったり悪くなったり・・・。では、私のTMR-MJNを付けてみましょう。どうせ外れていることですし。

このお客様の車両、私のキャブレターを付けたら、嘘のように調子良くなりました。ツーリングにも行きたいし・・・ということですので、しばらくお貸しすることにしました。

つまり、私のマシンには、キャブレターが付いていない状態なのです。いつになったら戻ってくるのか、分かりません。でも、私もオートバイに乗りたいし・・・

実は、ミクニ製キャブレターが値上げされる前に、新品を購入してありました。口径は、41パイです。エンジンをオーバーホールしてから使おうと思っていましたので、一度も使ってはいません。

しかしキャブレターが無い事には、走れません。新品を取り付けることにしましょう。

ミクニ製TMRキャブレター・41パイ

TMRキャブレターを取り付けたところです。セッティング作業は、もちろん行いました。これをしないことには、レーシングキャブレターは使えませんからね。

41パイからなのか、エンジンが相当にチューニングされているからなのか、予想とは結構違っていました。詳しくは後日、「セッティング・カテゴリ」で記事にしますね。


タイヤ交換

タイヤも、相当にお疲れな状態でした。残りの溝を見ると、走る気がしなくなるほどに減っていました。

使うタイヤのメーカーは、もちろん私が愛するブリヂストンです。何にしようかなぁ~、と思い、「S22」というタイヤが新発売される、ということで、当初はこれにしようかな、と考えていました。ツーリング先で雨が降っても安心して走れそうなパターンです。

以前、「S20」というタイヤの発売時に、筑波サーキットでテストする機会がありました。この時の印象は、『公道で使用するなら、これしかない!』と言えるほどの、グリップ力も安定感も抜群のタイヤでした。

「S」が付いていますので、「S20」の進化型だと思い、これにしようと考えていましたが、後輩君が、「高野さんはこれじゃなくちゃダメです!」と言って用意してくれたのが、このタイヤです。

ブリヂストン RS10

天下のブリヂストンが誇る、公道最強のタイヤです。もうそんなに飛ばさないのですが、後輩君がそう言うなら、言う事を聞いておきましょう。

クラッチマスターとキャブレターとタイヤのインプレは、後日にご紹介します。