フルカスタムのXJR1300、その11・車体編3

フルカスタムのXJR1300ですが、随分と形になってきました。

単体だったフレームには足回りが付き、エンジンも載りました。キャブレターやマフラーも付いて、もうすぐ走り出すことが出来そうです。


スピードメーターの取り出し

1999年式のXJR1300は、スピードメーターの取り出しはフロントホイールからです。さすがに1200のようなワイアーが回転する機械式ではなく、電気式にはなっていますが。

今回、フロント回りを丸ごとR1用に変更しましたので、同じようにフロントホイールから拾うのは、ホイール加工も必要になり、あまり現実的ではありません。

XJR1300は、2003年式よりフロントスプロケットから信号を拾うタイプに変更になっています。そこで、2003年式以降のタイプに変更することとしました。こうすれば、フロントアクスル部にジャマなギアやカラーは必要なくなり、自由度も格段に向上します。

ただし、ポン付けという訳にはいきません。

まず、センサーが既にメーカー廃盤です。他の関連パーツは全て新品購入できるのですが、一番大事なセンサーが無いことには、話は始まりません。こんな時に便利なのが、某オークションです。気長に探すと、たまにですが、出品されるようです。ちょっと高いかな、とは思いましたが、必要なパーツですのでオークション購入しました。

その他、スプロケットナットやカバー類は、新品パーツが入手できますので、新品で購入しました。そうやって出来たスプロケ回りです。

後期式に変更したフロントスプロケット回り

後期式に変更したフロントスプロケット回り

カバーもエンジンと同色に塗装しましたので、違和感は全くありません。シブい外観になりました。

それにしてもこのスピードセンサーを使うやり方は、フロント回りをカスタムしたり他車のフォークに換装する場合には、とても便利な手法です。取り出すためのカラーや配線に気を使う必要がなくなります。

現在予定している私の2号機も、この方式で行こうと思っています。ただ難点は、スピードセンサーが廃盤になっていることです。これは、中古品を探すしかありません。

また、配線をそのまま接続しても、正確なスピード表示はされません。ビックリするような数字になります。そこで、センサーとメーターの間に、微調整するためのデバイスを取り付ける必要があります。

このような細かなパーツや作業は必要になりますが、スピードの取り出しをFホイールからスプロケット側に移設するのは、フォーク換装をする場合に、非常に有効な手段だと思います。


タコメーターの変更

オーナー様のご希望で、タコメーターも交換します。

私は今まで、メーター類に何のこだわりもなく、特にタコメーターは、公道走行ではほとんど見ることがありません。音や加速の仕方で、おおよそ何回転で走っているのか、分かるからです。ですからカッコ良いタコメーターが実際にどのような動きをするのか、興味津々でした。

でも、取り付けないことには、針の動きすら見る事はできません。ということで、メーターを取り外して分解していきます。

純正メーターを分解していきます。

ハーネスのカプラーをそのまま利用するには、メーター配線の作り替えが必要ですが、この作業は、私が最も苦手とする領域です。

こんな時に、頼もしい助っ人が現れました。昨年、TMRを購入してくれたお客様です。あるイベントで顔を合わせるようになってから、かれこれ10年にはなるでしょうか。一人では心もとないので、助けてもらうこととなりました。

やっとの思いでタコメーターを組み替えましたが、ガソリン残量計の上にあるインジケーターが作動しません。配線図やメーターの説明書を見ながら、何度も確認しましたが、ダメです。動きません。メーターごと、別の車両の配線につないでも、動きません。おそらくインジケーターの故障です。

純正メーターを分解していきます。

純正メーターを分解していきます。

仕方ありません。パーツを発注して、インジケーターが届くまで、このままにしておきましょう。


細かなパーツ交換

メーターが出来るまでに、他の細々としたことをやっつけていきましょう。

まずは、フロントブレーキ回りです。フォークやホイール、ブレーキごと、そっくりR1用に換装しますが、オイルタンクのホースが、漏れこそありませんが、かなり硬化しています。そのまま使うのは、よろしくありません。

保管箱を探すと、いろいろと切れ端は出てきますが、丁度良い径のホースがありません。メーター作業も止まっていますので、すぐに作業をするには、量販店に行って買ってくるしかありません。

道がすいていれば20分で行ける場所に、昔から時々利用しているパーツ量販店があります。隣には、パーツの交換や取り付け作業をするガレージがあり、そこのヤツとは、もう20年以上前からの知り合いです。ホースを買いに行ったついでに、ちょっと覗いて冷やかしてきましょう。

硬化した古いオイルホース

新しいオイルホース

オイルホースを交換したら、次はこんな箇所を手直しします。

チェンジリンク

サイドスタンドスプリング

チェンジリンクは、当初ちょっと不思議な取り付け方がされていました。それを、ボルトと向きを変更して修正しました。いつもの見慣れたチェンジリンクになりました。

サイドスタンドのスプリングは、一旦は取り付けましたが、錆びていて、エンジンを含めて他の箇所がきれいになったのに、妙に目立っていました。きれいで目立つのは良いことですが、1ヶ所だけ色あせして目立つのは、どうもよろしくありません。

せっかくここまで仕上げたのに、スプリング1個が台無しにしている気さえします。大した金額ではありませんので、新品に交換しました。グッと締まって見えるようになりました。